『People』第24回 紀寿100歳のゴルファー:石井武博さん

広島県広島市に住む石井武博さんは1926年1月生まれ。大正、昭和、平成、令和と激動の時代をくぐり抜けた御年100歳のスーパー長寿ゴルファーは、今も週1ペースで広島ゴルフ倶楽部鈴が峰コース(広島市佐伯区、倉本昌弘理事長)を元気に回っている。眺望がよく、遠く厳島(宮島)を望む同GCで、今年3月25日に石井さんの「紀寿」を祝う、100歳記念祝賀会が催された。

同GCでは「100までやろう会」(河井正臣会長)という親睦会がある。男性は70歳以上が条件で、メンバーは約100人、毎回60人ほどの元気なシニアが参加している。同会が大目標として掲げる100歳でのラウンドを達成したのは、もちろん石井さんが第1号だ。1番ホール近くには、石井さんの偉業をたたえる記念の石碑もたてられた。

あいにくの雨でラウンドは中止となったが、祝賀会には30人以上の仲間が駆け付けた。あいさつに立った石井さんは「私が80歳のときに会が立ち上げられ、年齢の近い老人4人組で毎週水、金、日曜日にプレー。この会は第4水曜日で、その頃は『あと5年ゴルフができるだろうか』『90歳までいったらいいな』と話していたが、私を除く3人は90を境にゴルフができなくなった。100歳までとは全く夢にも思わなかった。立派な記念碑も制作していただき、望外の喜び」と語った。

姿勢はよく、歩く姿も年を感じさせない。頭脳明晰で言葉もはきはき。どこにそんなエネルギーがみなぎっているのか。「人生100年時代」のよきお手本となる石井さんに、話を伺った。

―ゴルフを始めたのはいつでしょうか。きっかけは?

石井武博さん 初めてゴルフをしたのは40歳のとき。私は畳を縫う機械をつくる会社を経営しており、機械メーカー組合の同業者が片山津GC(石川県)でプレーするのを見て興味を持った仲間が『ゴルフをやりたい』と言うから、『それじゃあ始めるか』と。ただ、あの頃は中小企業の社長が背広を着て、乗用車に乗って畳表を売る小売店を訪問したり、ゴルフをするなんて言ったら、『おまえのところは、だから(値段が)高いんじゃろう』と言われる。ゴルフバッグをさげて街を出歩くのは難しかったから、長靴をはいて作業服を着てゴルフ場に行ったりした。河川敷の太田川ゴルフ場でプレーしたのがはじめで、芸南CC(廿日市市)に練習場の仲間と会をつくって行くようになり、2003年にここ広島GCのメンバーになった。

―すぐにゴルフが楽しくなったのでしょうか。エージシュートは何度?

石井 (趣味の)囲碁といっしょで、下手でも楽しい。70歳まで会社経営をしていたので、日曜日しか休みがなくて週1ペースでラウンドを。年間145回、ここで回ったこともあります。今はだいたい月4回は回るけど、雨が降ったら休みます。以前はハンディ11でしたが、今は18。エージシュートは402回、なかなか前に進みません。このあいだ(3月20日)は101で、あと1打足りませんでした。

―戦前はシベリア抑留という過酷な体験もされましたが、健康長寿、元気の秘訣はなんでしょうか? カート利用とはいえ、コースはアップダウンがありますが。

石井 (秘訣は?と)よく聞かれますが、わかりません。シベリア抑留は約半年で、その後北朝鮮で半年過ごしました。シベリアでは1カ月くらいはつらい思いをしたけど、それほど苦労はしていません。今は一人暮らしで、自分で買い物をして自炊しています。ゴルフの日や、朝に用事があるとき以外は、『朝食を食べないかんな』と思いながら、気が付つけば11時くらいまで布団でごろごろ。朝昼兼用で菓子パン一つと生卵、コーヒーだけと小食です。ふだんは、食事はそんなに欲しゅうないんです。食べ物に好き嫌いはないけど、魚は骨がひっかかるから避けています。お餅が好物で常備していますね。お酒は飲みません。そのかわり、(炭酸飲料の)ファンタグレープが好きで、スーパーで買い置きしています。たばこは85歳でやめました。

就寝は午後11時ころ。それまでテレビを見たり、パソコンで囲碁を楽しんだり。95歳までは広島市内のパソコン教室に通い、車の運転もしていました。今はラウンド仲間の東舎(ひがしや)さんが、私の自宅から車で15分のコースまで送迎してくれ、感謝しています。自宅は4階建てマンションの3階で、エレベーターがないから階段を利用。毎日35段を上り下りしているから、足腰にいいのでしょうか。山登りも好きで、88歳までは鈴ケ峰(標高312メートル)の東峰・西峰をよく登っていました。

―これからもゴルフを楽しめますね。

石井 尿管結石や膀胱がんで入院したこともあります。去年は5月に体調を崩して入院、7キロやせました。健康や体力の低下を実感しているから自信はありません。世間では来年のことを言うと鬼が笑うといいますけど、とりあえず来年1月の(101歳の)誕生日まではゴルフを続けたいですね。夏場もプレーしていますよ。2年前から(熱中症対策で)35度を超えたらやめますけど。週1回脚だけマッサージしていますが、ゴルフをやっているときは、(体が)きついとは思いません。

(取材・吉良幸雄 日本ゴルフ協会情報シェアリング部会委員)

関連記事

  1. 2025年度「Women’s Golf Now 秋の女性とゴルフ週間」開催施設一覧!

  2. とこわかカントリーウォーキング2024開催!津CC(三重県)

  3. 第3回加東市スナッグゴルフ大会兼スナッグゴルフ対抗戦第2回兵庫県予選会を開催(2022年9月24日)

  4. <第9回スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ全国大会>ドリームチームが参戦!(2011年11月5日)

  5. ゴルフで日本の不登校を解決しよう 質の良い睡眠の基本は「早起き早寝」:遠藤拓郎先生インタビュー

  6. JGA WAGスクールが九州のゴルフ場で初開催!:福岡サンレイクゴルフ倶楽部

最新のゴルフ振興情報を

メールで
お届け!

今すぐ登録

メール登録

Translate »