女性にゴルフを楽しんでもらう「Women‘s Golf Day」(WGD)の6月6日、JGAは神戸市北区の六甲国際ゴルフ倶楽部で、女性を対象にしたゴルフレッスン会を開催しました。神戸市などから主婦や会社員ら16人が参加し、子育てをしながら第一線で活躍する横峯さくらプロらから、ショットのコツやプレーする時の心構えなどを学びました。
同クラブで開催される宮里藍サントリーレディスオープンゴルフトーナメント(6月8~11日)の前に、大会を主催するサントリーホールディングス株式会社、JLPGA、六甲国際ゴルフ倶楽部の協力を得て企画されました。
レッスン前に主催者を代表して平山伸子ゴルフ振興推進本部副本部長(JGA常務理事)が「JGAでは女性のゴルファーを増やそう、ゴルフの楽しさをより多くの女性に伝えようとしています。上手でなくても楽しめるスポーツであり、その楽しさを存分に味わってもらおうと企画しました」と、開催の趣旨を説明。続いて、JLPGAから派遣された柏木愛、西仲かずみ、松村公美子、松本有香子の各プロが4班に分かれてインストラクターを務め、俱楽部の打席練習場やコースの一部を使って指導しました。
打席練習場で参加者はストレッチをして体をほぐした後、使い慣れたクラブを手にしてスイング。思い通り方向に打てずに、「頭でわかっていても体がついていかない」と悩む人には、プロが「あれこれ考えずに振り抜くことが大事」などとアドバイスをしていました。
コースの一部を活用したレッスンでは、ドライバーやフェアウェイウッドなどの使い方やグリーン回りからのアプローチを学びました。小雨の降る天候にもかかわらず、トーナメントに出場する横峯プロも指導にあたり、「落ち着いて、自分で1、2、3とリズムをとってみてください」などと教えていました。地元・神戸市出身の柏木プロは「皆さん、とてもおしゃれで、楽しくプレーしていました。マナーも大変よく、教えたことがすぐに実践できていました」と、上達の早さに驚いていました。
ライフステージの変化も。またゴルフを楽しむ
この後、室内で横峯プロらを交えた懇親会が開催されました。参加者はこの日、教わったことを再確認するなどプロらと談笑し、記念撮影するグループもありました。ゴルフを始めて6年になる神戸市の梅岡和恵さんは「体の回転をうまく使ってスイングできるイメージができました。コツをつかんだような感じになり、夫と一緒に楽しくコースを回れそうです」と笑顔で話し、ゴルフ歴15年になる神戸市の室谷さゆりさんは「苦手なバンカーショットをしっかりと教わりました。本番でもうまくできそうなので、目標の80台を目指します」と、手ごたえを感じた様子でした。
横峯プロへの質問会も開かれました。横峯プロは国内や米国でのツアーで活躍後、結婚して出産を機に一時、競技を離れましたが、子育てをしながら復帰。サントリーレディスオープンも2歳の長男を帯同して参戦しています。
参加者から「子育てとゴルフとどちらが難しいですか」との質問があり、横峯プロは「一人の時は自分のために一生懸命に練習し、子供ができたら子供中心の生活になりました。どちらも難しいですね」と話した後、「子育てとツアーを両立できるように、優勝を目指して頑張っています」と力強く語っていました。また、「どうしたら両立できますか」との質問には、「自分や夫の両親に子供をみてもらえる恵まれた環境があり、続けることができています」と家族に感謝していました。逆に横峯プロから参加者に「仕事と育児の両立はできていますか」、「楽しんでください」などと声をかける場面もあり、懇親会場は終始、和やかな雰囲気でした。
レッスンの開催に協力したJLPGAの小田美岐副会長は「Women‘s Golf Dayの話を聞いた時、一緒にやらせていただきたい、と参加しました。これからもよろしくお願いします」と挨拶し、吉村佐喜子女性とゴルフ部会長(JGA理事)は「女性はゴルフができない時期があるかもしれませんが、人生のためになる競技なので頑張ってください」と呼びかけました。
最後に、平山常務理事が「皆さんの力を借りて、充実したレッスン会になりました。ゴルフのプレーは大変、楽しいですが、今日、皆さんを見ていて改めて感じたのは、ゴルフは人との出会いがあり、新しい友達ができるなど豊かさがあると思います。これからも頑張っていきます」と締めくくりました。
取材・文 橋本栄二(情報シェアリング部会委員)