ゴルフ場の数が全国3位。スポーツ協会、観光まちづくり協会と連携したゴルフ振興:岩永裕貴・滋賀県甲賀市長インタビュー

狸の置物の「信楽焼」、甲賀忍者で有名な滋賀県甲賀市(こうかし)。本能寺の変の後、徳川家康が命からがら三河まで逃げた「伊賀越え」のルートで、歴史の舞台にもなっています。関西、東海地方の中間で交通の便もいい、ゴルフのまちの岩永裕貴・甲賀市長に、ゴルフを通じた地域振興などについて話を伺いました。

――甲賀市には2022年に日本シニアオープンの舞台となったタラオCCや08年に石川遼選手がプロ初優勝を飾った関西オープン(当時はツアー外競技)が行われた滋賀GCなど数多くのゴルフ場がありますね。ゴルフイベントなど関連事業にはどんなものがありますか。

岩永市長 市内にはゴルフ場が23か所(24コース)と、全国で3番目の多さです。三木市(兵庫県)さんほどではありませんが、ゴルフ場利用税、固定資産税は約6億円と市税収入の約3~4パーセントを占め、甲賀市にとって大切な財源になっています。市のスポーツ協会や観光まちづくり協会などと連携し、ロングランコンペを行っています。23年には約8000人が参加、10月にはコンペ参加者による「甲賀流ゴルフフェスタ」を開催。地場産品のお米やお茶、日本酒などを賞品に、プロゴルファーの高島早百合さん、お笑いコンビ「ココリコ」の遠藤章造さんをゲストに招き、トークショーなどでみなさんに盛り上がっていただきました。

また「ふるさと納税」の返礼品として、20のゴルフ場と提携し楽天GORAによるオンラインクーポン券の発行が始まり、4~11月で50件以上の利用がありました。12月には、ゴルフ場でQRコードを読み込めば簡単にふるさと納税ができる、丸紅さんの「ふるさtoらべる」もスタートしています。甲賀市では返礼品は近江牛や信楽焼が多いですが、最近は体験型も人気です。若いプレーヤーも増え、ゴルフが身近なものになってきました。安く回れるようになってきましたし、もっとPRしてふるさと納税として利用しやすい仕組みづくりを進め、甲賀市を応援していただけるようにと考えています。

――ジュニアゴルファー育成について教えてください。

岩永市長 スポーツ協会では、ゴルフ体験会(名神栗東CCなど)やレッスン会を無料で開催しています。ゴルフクラブはこちらで用意し、市内の練習場で毎週水曜日、小中学生を対象に計3時間(1枠1時間)、日本女子プロゴルフ協会のティーチングプロ(瀬古えりな先生)に指導していただいています。定期的にゴルフ場でのパター練習やラウンドも行っています。また観光まちづくり協会ではスナッグゴルフに力を入れ、花火大会や忍者大祭など大きなイベントの際には、会場で体験会を行い、ジュニアやゴルフ経験のない方に親しんでいただく機会を設けています。

甲賀市にいてゴルフをしないのはもったいないですね。大自然の中で気持ちのいいひとときを過ごし、おいしいものを食べ、大きなお風呂に入ってリフレッシュできます。ゴルフ場への来場客は年間110万人で、大阪・京都、名古屋からの県外客がほぼ8割です。京阪神の方から見れば、うらやましいゴルフ環境かと。最近はセカンドハウスを構え、シーズン中は甲賀市に住む人が増えているそうです。昔ほどゴルフ料金は高くはないし、市民のみなさんにも楽しんでいただければと思います。

――今年2月にはゴルフ場を歩く「アクティブウォーキング」や、ゴルフ場を走る「こうかクロスカントリー」が開催されますね。

岩永市長 「アクティブウォーキング」はスポーツ協会が行うイベントで、富士スタジアムGCで開催されます。ゴルフ場は歩いても気持ちがいいですし、甲賀市は製造品の出荷額が約1兆2000億円と県内でも多いエリアで、企業従業員の方々の健康づくりに役立ててもらいたいと思っています。

また、「こうかクロスカントリー」は甲賀創健文化振興事業団が開催するイベントで、同じ会場で開催されます。こちらはゴルフ場を走るイベントで、今年で20回を迎えます。

なかなかゴルフ場に入る機会のない市民の皆さんが、ゴルフ場の素晴らしい景色を楽しみながら歩いたり走ったりする中で、ゴルフにも興味を持っていただけたらと思います。

県内20のゴルフ場と災害支援協定を締結

――地震など災害時に備えたゴルフ場との連携について教えてください。ゴルフ場周辺の道路整備は進んでいますか。

岩永市長 防災対策に関しては、平成27年度に20のゴルフ場と、ゴルフ場施設を活用した支援協力に関する協定を締結しています。被災者のクラブハウスへの避難やお風呂の提供、駐車場を支援物資運搬の中継拠点とするなど利用方法はいろいろあります。ヘリポートにもなりますしね。甲賀市は地盤が固く地震や大雪など災害は比較的少ないですけど。ゴルファーの方に気持ちよく来ていただくために、ゴルフ場までのアプローチ道路のカーブミラーや、薄くなった白線の修理など、市が積極的に環境整備を行っています。

――市長とゴルフとのかかわりをお聞かせください。好きなプロゴルファーはいますか?

岩永市長 米カンザス州で過ごした大学時代はよくプレーしました。パブリックコースで、1ラウンド1ドルで1日2ラウンド回ったり。今はなかなかプレーできませんが、Youtubeを見てスイング研究もしています。私はアプローチショットが好きですね。地味ですが、スコアをまとめるにも詰めが大事ですから。ゴルフは一人でも気軽に始められるし、ジュニアから80代まで幅広い年代でプレー可能です。コースマネジメントを含め、すべての判断が自分にゆだねられ、奥深い。「自分ってこんなにビビリやったんや」と気づかされたりも。心身とも鍛えられ、人生観さえ変わってくる魅力的なスポーツだと思います。

すごいなあ、と思うのは米ツアーで活躍する畑岡奈紗さん。渡米当初は英語もまだ少ししか話せない中、自らバッグを担いで各地を転戦、海外挑戦しました。かなりの精神力、体力がないと、あそこまで上り詰められません。双子の岩井明愛、千怜姉妹も礼儀正しく、ゴルフに真摯に取り組んでいるから好きですね。

――最後に、市民ら皆さんへのメッセージをお願いします。

岩永市長  甲賀市はゴルフ場の環境が整い、日本屈指です。ゴルフは体格や年齢に関係なくいつでも始められ、生涯の趣味になるスポーツです。健康づくりにもってこいで、人との出会いや、人間関係の潤滑油にもなります。いろんな入り口を用意していますので、気軽に始めていただき、ゴルフ振興にご協力いただけたら、と願っています。

岩永裕貴市長  1973年生まれ。元衆議院議員。2016年に甲賀市長に初当選。現在、2期目。趣味は子どもと散歩。

 

取材・吉良幸雄(情報シェアリング部会委員)

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