無理をせず、楽しい選手生活を:不動裕理選手インタビュー 

2011年に国内ツアー通算50勝をマーク、34歳にして女子ツアー史上6人目の永久シード選手となった。まばゆい戦績を残す不動裕理選手は昨年、日本女子シニアオープンで2位に4打差をつけ快勝、初代女王に輝いた。10月に50歳になるが、今季もレギュラー、レジェンズ(シニア)両ツアーで戦っている。故障知らずのレジェンドに、近況やゴルフの魅力、今後について話を伺った。

――早いもので、シニアツアー(45歳以上)にも出場するようになりましたね。長年、第一線でプレーを続け、体調面やゴルフに変化はありますか?

「ちょっと張り切って動いたら『膝がちょっと痛いな』とか、体のあちこちに違和感が出るようになりました。体の手入れをこまめにしないといけません。5分ほどですが毎日、ストレッチは欠かせませんし、週に1度はマッサージに。自宅でもマッサージ器を使って体をほぐしたりします。ゴルフも難しくなりました。若いときは、練習をすればするほど結果につながったけど、最近は結果に表れる反応も悪いし、すべてがゆっくりですね。」

――試合に出るペースや、普段の練習時間はどれくらいでしょうか?

「去年と同じ、だいたいひと月に1度のペースで試合に出る予定です。4月の「長崎さくらレジェンズ」が初戦(結果は1打差の2位)で、レギュラーは地元熊本開催の「KKT杯バンテリン」からですね。コースへはプロ仲間ら誰かに誘われたら行く程度です。自宅近くのインドア練習場へは週に3、4回くらい行き、ドライバー、フェアウェイウッド、アイアン、ウエッジを1時間弱、130球前後打っています。自宅でパッティング練習もしますね。主人は協力的だし、週末は出張で家を空けるので、結構自由にやっています(笑)」

――2024年にシニアデビュー戦でいきなり優勝しました。レギュラーツアーとシニアツアーとでは、プレースタイルや試合への臨み方など、違いはありますか?

「何も変わりませんが、シニアはキャディーさんがつかないことが多いし、プレー速度が速いから、もたもたしないように気をつけています。クラブは自分でカートまで取りに行かないといけないので、(第2打地点には)何本か持っていきます。所要時間は1ホールで10分ほどが目安で、私もびっくり。レギュラーは(プレーが)遅いのがわかっているから大丈夫ですが、レギュラーツアーのあと、シニアに行くときは切り替えがまあまあ大変です」

不動裕理選手

――健康法など、意識していることはありますか?

「もともと体は丈夫で、病気で病院へ行くことはありません。睡眠時間は6~7時間。もっと寝ているかな?スポーツは得意じゃないから、ゴルフをしていなかったら、運動はやらなかったと。食生活では、みんなに『これは体にいいよ』と勧められるものをとったりはします。最近、オリゴ糖を頂いたので、ヨーグルトにたっぷりかけて食べています。以前は魚料理が中心でしたが、40歳を過ぎたらお肉が欲しくなって、肉食派に変わりました(笑)」

――長年、ゴルフ界に身をおいて、女子ゴルファーをめぐる環境に変化を感じますか? 女性にとってゴルフはどんな魅力があるでしょうか。

「小学5年でゴルフを始めて40年、プロになって30年たちます。『小学生がゴルフなんて…』と奇異な目で見られたりしましたが、今のジュニアは周りからの応援も多く、スポンサーもつくようになり、女子プロに対しても寛容になった気がします。『推し活』も盛んですよね。私を熱心に応援してくれる『不動党』の方は、私と一緒にみんな年をとりましたが、5人ほどはいつも応援に来てくれます」

「ゴルフウェアは年齢に関係なく、ピンク色などカラフルなものがあってかわいらしいです。華やかな服を誰もが着られ、気持ちが若返っていいかなと。機能性の高いウェアが出て、夏場や冬場でも以前ほど苦になりません。またゴルフにはハンディキャップという制度があるので男性、女性にかかわらず技量に応じてプレーを楽しめます。純粋に競技に熱中したり、仲間内で4、5時間、緑の中で新鮮な空気を味わいながら楽しい時間を過ごせます。クラブ性能などにやたら詳しい、クラブおたくのような人もいます。いろんな楽しみ方があるのはゴルフならではですね」

――もっと女性にゴルフに親しんでもらうには、どのようなことが必要でしょうか。

「身近にゴルフ好きな人がいないと、なかなかプレーする機会がないかと。ゴルフの面白さを聞けば、やってみようかなと思うのでは。周りを巻き込む形がいいですね。友人らとみんなで回れるのがゴルフの良さ。アマチュアの方なら仲間と一緒のほうがより楽しめます。子育てに一段落した50代以上の方だと、旦那さんが仕事に行っている間にレッスンに通って、60歳を過ぎたらプレー頻度が逆転したり(笑)。私も最近は知人に誘ってもらってコースに行くことが多いですが、実は一人ラウンドも平気で、以前は『行きたいな』と思ったら、一人で出かけてプレーしていました」

――昨年、日本女子シニアオープンを制し、2004年日本女子オープンと合わせ、ナショナルオープン2冠を達成しました。シニアツアーの魅力、今後の両大会に期待するものは?

「シニアツアーの選手たちの多くは、とても勝ちに貪欲で、コース上では熱い戦いが繰り広げられている気がします。試合数が少ないせいもありますが、これまでレギュラーツアーにあまり出場できなかった選手でも、シニアなら優勝するチャンスが広がり、夢があるからかもしれません。私自身、昨年の女子シニアオープンで優勝を目標にはしていましたが、成績はゴルフの調子次第だし、勝つのは簡単ではありません。全く油断はできません。48歳と比較的若いうちに大会が行われて良かったです。また同大会では、アマチュアの人の熱量がすごいとも感じました。プロトーナメントのセッティングでプレーする機会ができて、アマチュアのレベルも上がると思います。数年したら、女子シニアオープンでアマチュアの人が優勝争いをするかもしれませんね。」

「日本女子オープン、日本女子シニアオープンとも、開催コースは名門が多く、プレーのしがいがあります。日本女子シニアオープンも日本女子オープンみたいに長く続けばいいな、と思っています。『レギュラーと比べるとパワーがないから物足りない。ちょっと人気がないから(大会を)やめます』と言われたりするのが一番困ります。できるだけ大会が長続きし、私も元気でやれるなら、毎年出場したいです」

――今後のゴルフとの向き合い方について、どうお考えですか。

「無理をせず、今の生活を続けてプレーしたいですね。怪我をしたら終わりだから、体に負担をかけず、あまり一生懸命やりすぎないよう自戒しています。私は昔から感覚重視ですし、今さらスイング改造はできません。用具の助けを借りて、少しでも飛距離も伸ばしたいなと。飛んで曲がらないドライバーとの、運命の出会いを待っています(笑)

――最後に、女性ゴルファーの方々にエールをお願いします。

「ゴルフ場に行くと、女性の皆さんの楽しそうな笑い声がよく聞こえてきます。そういう光景をずっと見られたらいいな、と思います。お洒落も楽しみながら、親しい仲間と自然の中でリラックス、ゴルフをエンジョイしてほしいですね」
不動裕理 1976年10月生まれ、熊本市出身。96年プロテスト合格。99年にツアー初優勝を飾り、2003年、05年日本女子プロ選手権、04年日本女子オープンなど国内メジャー5勝を含め通算50勝(ほかにシニア2勝)をマーク、史上6人目の永久シード達成。

構成・吉良幸雄(情報シェアリング部会委員)

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